新しいものの使い方

昨今『チャットGPT』という言葉を聞かない日はありません。今さらですが「チャットジーピーティーとは何ですか?」と検索してみると…、ふむふむ。こちらのような文章が。アメリカのAI会社が開発したサービス、とのこと。人間の質問に、コンピュータがまるで人間ように答えてくれるのだという。これはすごい!しかも、使っているところをYouTubeなどで見ると、本当に自然な会話で驚きです。こりゃ使いたくなるわ。

だけど、それ以上の問題も発生しちゃいますね。だって無料アプリで高性能。会話も上手ということは、文章を作るのもお手ものということですし。そうなったら苦労していたことはチャットGPTにお任せしたい!となりますよね。例えば、小学校時代に苦労した夏休みの宿題、そう、読書感想文!あれをあっという間に書いてくれるなんて、絶対に使っちゃいます!中学や高校では英語弁論大会の文章作りにも使っちゃう。大きくなったら大学の卒業論文も書いてもらおうっと。

ま、私が考えることなんて誰でも考えるわけで、やっぱりこれらの問題が現在でも起こっているわけですね。そりゃ起こるでしょう。だって誰でもラクしたいもの。たぶん、文章を作るという『作文という文化』が無くなっちゃう、大変だ!子どもにラクさせるな!大変大変!と。だけど、私の時代にはなかったから使わなかっただけで、使っちゃうとおもうんですよね、チャットGPT。

子どもの宿題に使ってしまうのは問題だけど、これはぜひチャットGPTを使って欲しい!それは『取扱説明書』です。当社は電動工具の販売をしています。はつり業や解体業のプロのみなさんが使う機械をご用意するプロショップです。当社は『お客さまの困りごとにお応えする』をモットーとしておりますので、できるだけ現場ですぐに使える状態にしてお届けしてるんです。ディスクグラインダにご希望の刃を付けて、集じんカバーを取り付けた状態で納品したり、すぐに現場でエア工具が使えるようにと、エアホースに金具を取り付てお届け。夫いわく、これらは慣れてるからいいんですけど、たまにお願いされる組み立て式のもの、この取扱説明書がわかりにくいったらありゃしない!

テーブルソーの台を組み立てる。これ、たまにお願いされるのですが、毎回忘れてしまって、夫でもある社長と妻の私がふたりで悩む。取扱説明書の文章が理解不能でうーむ。理系のみなさんが開発した商品なんでね、もしや取扱説明書も理系の人が書いたのかな、って文章で笑えます。外国製品だったりすると、誰が訳したの?って感じ。そうそう、ハーネスも組み合わせて納品するんですけど、これも難解で。私がマネキンのようにハーネスを付けて夫がベルトを組んでいくんですけど、上とか下とか右から左からと「どっちから見て?」とか大切なことが書いてなかったりするんですよね。伝える気あるのかなぁって文章が多くて、難解な日本語に悪戦苦闘してます。

でも、どうやらチャットGPT、「ハーネスってなんですか?」とかふわっとした質問は完璧に答えるらしいのですが、キーワードを入れて決まった文字数の中で相手にわかるように伝えるという文章は苦手らしいんですよね。ということは、お客さまから「こんな現場でこんな感じなんだけど、いいものある?」みたいな、相手の意図を汲んで理解して、さらに提案するっていう一連の流れなんかは、チャットGPT、苦手なのかしら。

こうやって考えてみると、子供の頃に文章を読んだり書いたりすることって大切なんですね。便利になってはじめてわかる。不便なことには意味があるんだな、と。相手が何を言ってるのかをきちんと理解できたら、こちらも気持ちを伝えることができるんですね。しかもいろんな角度でいろんな表現で。

じゃあ、チャットGPTに負けない人材を育てなくてはってことで、話題の本を読んでみた。『AI vs 教科書が読めない子どもたち』という本です。この本によると、読解力を高めようという教育が必要だとわかりました。読めることが大切なんだそう。そうと決まったら子どもたちに「さあ、本を読みなさい、やれ、文章を書きなさい」とガミガミやってしまう私たち。今までののんびりとした教育ですら子どもたちの能力を伸ばせなかったというのに、ガミガミ萎縮させたらますます文章嫌いの子どもが増えそうです。これは由々しき問題。

ということで、こちらがチャットGPTを使うのはいかがでしょうか、ということを著書の新井紀子さんがちらっと提案してました。親は子どもにガミガミ言ってしまうのは古今東西、今も昔も変わらない。なので、チャットGPTに「〇〇ちゃん、いいね。とっても表現力があるよ」「すごい!もう1週間も続いたね。明日からも頑張ろうね」「疲れちゃったね。今日は1ページだけ本を読んでみよう」などありとあらゆる励ましの声がけをお願いしましょう。きっと私が育てるより立派な子どもが育ちそうです。チャットGPTは子どもは使わず、大人が使うのがベストかもしれませんね。

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