二周目はパーフェクト

もう終わってしまったテレビドラマの話です。何度も同じ人間として同じ人生をやり直すドラマがありました。細かい内容は置いておいて、わー、これいいな、と思ったんですよ。私が私としてもう一度生まれ変わる。今が一周目の人生なら、生まれ変わったら二周目の人生になる。もちろん、生まれ変わる先が石田ゆり子とかガッキーだったらもっといいけど、自分の人生をやり直せるなら、次こそはもうちょっと頑張りたい!二周目こそ今より立派な人生にしたいではないか。

二周目になったら何がしたいかなって考えてみる。できれば憧れてるものに挑戦したいんですよね。私、ずっと憧れてる仕草がありまして、これを次の人生ではぜひやってみたいんです。それは…暗算の仕草です。エアーそろばん。そろばんをパチパチする仕草。あれ、めちゃくちゃカッコよくないですか?「願いましては〜1円なり」とか読み上げられて、人差し指と親指を机の上でパチパチさせるあの仕草です!

私たちの小学生の頃は塾やらスイミングなんて習い事はあまりなくて、そろばんとか習字、ピアノなどが主流でした。我が家は謎に自主性を重んじる教育だったらしく、そろばんやピアノといった定番のお稽古ごとはさせてもらわなかったんですよね。私が「やってみたい」って言わなかったんでしょうね。残念。ところが小学校4年生の時に、学年一美人で、運動も勉強もできて、字や絵まで上手なパーフェクト少女が現れた!みんな彼女に憧れていたんです。彼女の一挙手一投足に全員が注目!

そのパーフェクト少女がそろばんを習っていて、暗算が得意だったんです。で、いつも右手の指先をパチパチさせて計算していたんですよ。それはもうカッコよかった!あの姿がステキすぎて今でも鮮明に覚えてます。たぶん、当時の担任の先生も彼女のことが好きだったと思うの。だって意味もなく暗算の時間とかあって、彼女のエアーそろばんパチパチを何度もやらせていたんだもん。そのおかげで私も何度も見ることができたというわけ。

当社は解体業やはつり業をメインとしているお客さんが多く、こちらのプロの方が長年使い続けている工具のひとつにハイコーキのハンマがあります。H41SAからスタートして現在はH41SA4までバージョンアップしています。当社でも売れ筋の商品で、群馬県内ではかなりの数を売っていると自負してます。えへん。H41SA2からH41SA3になる時などは、メーカーさんの方から「もっといい商品にしたい」と相談があり、当社のお客様の声が反映されたりした思い入れのある商品なんですよ。

この商品が出るまでは、はつりのお仕事って手作業だったんです。今では信じられませんが手ノミと石頭を使ってたたいていたんです。気の遠くなるような作業だったそうで、機械化された時は衝撃的な事件のようだったらしい。この機械が出てきて急にはつり作業が進化したんです。昔の話をきいてみると、当社もこのハンマと共に成長していったんですよ。ほんの40年前くらいの出来事ですから驚きです。ハンマも進化してます。バージョンアップしてますよ。改良を重ねながらこれからも長く愛されていくことでしょう。

で、そろばん。私、人生の二週目こそ、ぜひそろばんを習いたい!やっぱりこの暗算というものは小さい頃からやらねばできないものだと聞きました。で、そろばんを習っていたという優秀マダムにきいてみた。「うーん、私は暗算苦手だったよ」と。えー!そろばん教室に行った子は、軒並みあの指先パチパチができるのだと思ってた。優秀マダムいわく、「頭の中で数字を追いかけてるうちはダメなのよね。なんというか透明なそろばんを動かせるようにならないとね」

ふむむ。これはかなりの特訓を要することが判明。でもね、私は知っている。あのエアそろばんのカッコよさを。美人ちゃんのステキさを。だから私は人生二週目なら頑張れるような気がするの。で、優秀マダム、「今からでもできるんじゃない?別に運動神経とか筋力とかいらないし。こつこつ頑張ればいいのだし」と。え〜、一周目の今?うーん、わかってるけど、できれば小学生の時にドヤ顔でパチパチやりたいんだよね。今やってもただのおばあちゃんじゃん。バージョンアップする瞬間は小学生がいいんだってば。二週目は知的な小学生、目指す予定です。