満腹は幸せの証

自分のこと『おせっかい』だと思ってます。唐突ですいません。『おせっかい』だとわかっているんです。それでもやめられない。ちなみに、何でもかんでも『おっせかい』なわけではありません。私の『おせっかい』は、美味しいものをお腹いっぱい食べさせたい。そして食べさせる。ただこれだけ。

先日、久しぶりに姉に会うことができました。私の実家は高崎市です。わたくし、前橋市に住んでおりますが、高崎はお隣の市なので実家へはすぐに行くことができます。対する姉は埼玉に住んでおり、群馬とは近いといえば近いのですが、気軽に会える距離ではありません。今まではお盆とお正月くらいは帰省してくれましたが、コロナが蔓延してからは集まることもままならなかったのです。ところが、今年の秋はちょっとコロナが収まっていたこともあり、2年ぶりに姉たちが高崎に帰省することになりました。わーいわーい。しかも、甥っ子や姪っ子も来るという。わーいわーい。甥も姪も二十歳を越えた大人なんですけどね、やっぱり私からしてみるとかわいいわけですよ。わくわく。

そうだ、姪っ子たちに美味しいもんを食べさせたい、という謎の『おせっかい』スイッチが発動。埼玉の方が都会に近いだろうよ、とか、あっちの方が美味しいものは食べ慣れてるかもとか、そういうことは関係ないのです。とにかく美味しいもんでもてなしたい、それだけ。群馬で美味しいものって何かな〜とか考えると止まらない。いろいろあるのだろうけど、滞在時間は数時間だろうから時間もないか。そうだ、余ったら持って帰ってもらえばいいのか、じゃあ次の日も美味しく食べられるものがいいか、とか、とにかくグルグル考える私。食べさせたいものがいっぱいだよ。どーしよー。

伊香保温泉の『湯の花まんじゅう』は確か甥っ子が小さいときに美味しいって感激してたなぁ。清芳亭のおまんじゅうは皮が薄くて、なんといってもあんこが秀逸。なめらかすぎないこしあんもいいのよね。豆の味が際立つ。そうだ、先日 友人に教えてもらった『本宿どうなつ』も必須だわ。手のひらサイズのあんドーナツなんですけど、なんと、あんこは白あん!最近は小豆のあんこのドーナツもありますが、この『本宿どうなつ』に限っては白あんが美味しい。だんぜん白あんです。これね、昔は遠くの安中市まで買いに行かなきゃならなくて、なかなか食べることができなかったんです。今は前橋にもお店ができて嬉しい限り。そして隠れた群馬の名物といえば、ハーゲンダッツ。そう、あの有名なアイスクリームです。別に味は同じなんですよ。全国の皆さんが食べているものと同じ。だけど、安い!どうやら工場が群馬県内にあるのが安さの理由なのか、私たち群馬県民はわりと気軽にハーゲンダッツを食べてるんです。期間限定とか常に挑戦している。

これらを大量に抱えて高崎の実家に遊びに行く。すでに到着していた姉とご対面。きゃー、久しぶりー。元気だった?とひとしきり大騒ぎした後、26歳の甥っ子、24歳の姪っ子、さらに22歳の甥っ子が出迎えてくれる。みんな、大きくなったねえ。この日は平日だったのに、よくみんな来てくれたなあ。70代の私の両親も元気で嬉しい限り。さあさあ、召し上がれ!

マキタから出ましたね。コードレスのポット。コーヒーメーカー、保冷温庫と続き、ポットです。マキタ開発者の会議を想像してみる。暑い夏場にアイスを食べられるほどの保冷温庫は画期的であり、現場で喜ぶ職人さん多数、喜びの声も多数ありました。実際、めちゃくちゃ売れました。そうだ、現場の職人さんにコーヒー以外にも温かいものって必要だよね、っておせっかい登場。冬の現場って寒いもんね、カップスープやカップラーメンも現場で食べられるね。たくさん召し上がれ、ってな感じかな。

だけどねえ。職人さん、すでにラーメン食べてました。取っ手の取れる〜♪ティファール♫で。そうか。食べてたのか。でも、このマキタのポットはすごいんだよ、持ち運びする時の安定感が抜群なんだから。なんていうか、ぴったり収まってるからお湯がこぼれないんです。私は好きですよ、こういう商品。おせっかい感がお母さんみたいで共感しかない!あれ?代用できる商品あったの?となっても、めげないで!使ってみたらわかりますよ。あれ、これいいな、って。平らな場所がなくても、電源がなくても、ラーメンを食べられるってスゴイじゃないの。

甥っ子と姪っ子、そして姉、父も母も「わ、美味しい」と、私のお土産に大喜びしてくれました。特に本宿どうなつは20年ぶりくらいだよね。父がタケノコ狩りに連れて行ってくれて、その帰りに本宿どうなつを買って食べたよね。母も姉も「あれをもう一度食べてみたかったから嬉しい」と、きゃっきゃしてた。大量に買ったから持って帰って〜、とか言いながら、わいわい。甥っ子なんていろんな種類のアイスを吟味しながら、「これ、最後の一個だけど、食べていい?」だって。可愛すぎるだろ!「いいよ、いいよ。私はいつでも食べられるんだから、いっぱい食べな」とか言っちゃうよね。この『おせっかい』、自分が幸せになれるのでやめられません。

そうそう、我が子らにも食べさせちゃうのはやめられない。いまだに「お腹空いてない?冷蔵庫に食べるものあるよ」とか常に言ってしまいます。娘、22歳と19歳。なんならダイエットしたくて、食べるものを制限したくなるお年頃。私も16時間断食とかやってるわけで、食べるものはそんなにいらないのはわかっているのだけど、本能だから仕方ないのです。客人をお腹いっぱいにさせるという『おせっかい』。これは絶対にやめるつもりはありません。今度は何にしようかな。

小さな問題をなめてはいけない

いまだに続いているのだろうか、小学校の不思議。先生は気軽に言うけれど、子どもにとっては悩みまくる問題のあれこれ。
例えば『運動会の日はランドセルでもいいし、手さげでもいいよ』ってやつ。いや、わかる、はいはい。どっちでもいいんですよね。今となってはどっちでもいい。でも、子どもにとって重要な問題。あした学校で私だけがランドセルだったらどうしよう。これ、重大事件ですよ。またある時は『晴れたら遠足、雨だったら授業』っていわれて小雨の日の時。ランドセルもリュックも両方なの?でも、両方持っていったらみっともないじゃない!そう、小学生には悩みは尽きないもんです。

私、自意識過剰な子ども時代を過ごしてきたので、こういう小さな問題に心を痛めて生きてきました。私の母(現在70代)が、まあテキトーな人だったので本当につらい子ども時代を送ってきたのです。後に文句を言っても、「子どものくせに気にすることないよ」などと人権無視の発言もしばしばでした。昔の子育てってどこのウチもこんなもんだったのかなぁ。でも、人前で恥ずかしい思いをしたことって、今でも鮮明に思い出してしまう。そして恨み続ける私。うーらーめーしーやー。

だから私は心に決めていたのです。子どもの言うことを絶対に馬鹿にしたり、軽く受け流したりする大人にはなるまい、と。ささいな事でも、子どもにとっては大変な事件であるのだから、きちんと考えてアドバイスしてあげなくちゃ。そんなことを自分自身が小学生の頃からずっと思い続けてきたのです。そう、私は子どもの心に寄り添える大人になるんだ、と。

そして月日は流れ、私も母親になりました。で、22歳の娘に言われる。「お母さんてさぁ、すごく悩みに答えるの、適当だったよね。結構困ったことや恥ずかしかったことがあったんだよね」と長女が言うと、19歳の次女も「そうそう。本当に恥ずかしかったよね」と。えーーーーーっ!衝撃的!嘘でしょ⁉︎このワタクシが、いったい何をしでかしたと言うの⁉︎

どうやら次女の夏休み。学校のプールに行くにあたって、先生は水着は家で着てきても着てこなくてもいい、と言ったらしい。そこで娘は悩んだ結果、「家で水着を着て行きたい」と言い出した。ところが、当時の私、このように答えたみたい。「この暑いのに水着なんか着て行ったら熱中症になるよ。水着なんか着ていく子なんて誰もいないよ」と断言した模様。次女、泣く泣く水着を着ずに行ったら、友達はみーーーんな着ていたとのこと。娘は着替えるのに手間取って、友達を待たせてしまったという。「お母さんはどう言うつもりだか知らないけど、決めつけるからさぁ、けっこう迷惑したよね」「本当だねえ。強めに言うから本当かな、って信じてたけど、意外と違ってたよね」「あははは」。マジか。他にも似たようなエピソードが、長女からも次女からも次から次へと出てきて驚きましたね。私、全然子どもの気持ちに寄り添える大人じゃなかった‼︎

そういえば、ハイコーキのCCOにタレントのヒロミさんが就任しましたね。CCOって聞き慣れないのでググってみると、『最高顧客責任者』とありました。それでもよくわからないので、さらにググってみると『顧客満足度に対して責任を負う役員』だそうです。要するにハイコーキの工具を使ってみたい、使い続けたいと思わせるためにどうしようか、って戦力を練る人かしら。だとしたら、ヒロミっていいじゃないの!なんだかワクワクしますよね。

ヒロミさんって、私が若い時には不良っぽいお笑い芸人でちょっと苦手だったけど、復活してからは不良っぽさが若々しさに見えて、とても素敵ですよね。DIYに対しても定評あるし。しかもヒロミさんの魅力って好奇心高めで、子どもみたいな雰囲気があるところ。きっとこの人だったら決めつけたり、押し付けたりせず、しなやかに対応してくれそう。いろんな人の意見も「へえ〜、なるほどね」と聞いてくれそうですし。そしてハイコーキの製品をさらにカッコ良くしてくれるんじゃないだろうか。期待大。

私もね、しなやかで柔軟な大人になりたかったな、と思います。そもそも、そんな器もなかったな、と今は理解してます。それに娘たちには「ガラじゃない」と言われました。そうか、自分に無いものを求めてしまったのか。ずっと思い続けてきたのに、なかなか人ってガラにもないことはできないものですね。でも、本当はひそかに決めてることがあるんです。これからの目標。これからは若い人の言うことをきちんと聞く中年になろう、ってこと。子ども時代の娘たちの言うことはきちんと聞けなかったので、今度は若者になった娘たちの言うことはきちんと尊重しようと決めてるんです。今度こそ頑張りたい。だってタレントのヒロミさんだって、若い時のイメージと今とでは全然違うもん。私だって立派な中年になることを目標にしてもいいかな、と思える今日この頃です。