制限のある日々は成長のチャンス

コロナ禍。この言葉もうずっと使ってる。
コロナ◯◯。この◯◯に当てはまる言葉を入れて自身の生活の状況を話すってのにも慣れた。この時期に太れば『コロナ太り』だし、この時期に離婚すれば『コロナ離婚』ですよね。じゃあ、夫が突然料理を作るのは⁉︎『コロナ料理』⁉︎いや、絶対違う気がする。でも夫が料理を始めました。

お出かけ好きの夫。当社の社長兼私のオットです。なかなか思うようにお出かけができない。
もともとイライラするタイプでもないし、人にあたり散らす性格でもなく、ただじっと耐えていたのか。突然、『麻婆豆腐を作ってみたい』と言い出した。なぜ、麻婆豆腐なのか。なぜ麻婆ナスではダメなのか。突然お料理を始めました。冷やし中華ではなく麻婆豆腐始めました。

ここからが男子料理あるあるですが、調味料をそろえだす。一緒に買い物に行きました。夫は完璧な麻婆豆腐を作りたいらしく、高島屋のデパ地下で調味料を買いたいと言う。値段高そう。
トウバンジャン、トウチジャン、テンメンジャン。鷹の爪やら顆粒の中華だし。「ペーストのものなら家にあるよ」という私のアドバイスなんて聞こえないらしい。ごま油にもこだわる。それらを入れたカゴをレジに持って行くと…、五千円超えてんじゃん‼︎こりゃあ、高級中華料理だね。とほほ。

そこからは時間をかけて作ってくれました。でも、美味しんですよ。おいしかったんです。香りもいいし。娘も「おー、辛くておいし〜」とほめてた。そんなこんなで気をよくした夫。次はチャーハン、それから肉うどん、パスタなど、単品ものを気軽に作ってくれるようになりました。

そうなると台所主導権問題が勃発するんですよ。
我が家の問題は調味料を置く場所。私はコンロの周りに物があるのが嫌で、使い終わったら全部冷蔵庫にしまっていたんです。ところが夫は「すぐに手に取れないと不便」と言い出した。
私がほぼ毎食作るわけだし、私流に合わせてほしい。対するオットは気分転換のお料理にストレスを感じるのはイヤだ、と。しばらく私の方法に合わせてくれてたんですけど、なんだか楽しくなさそうなので、調味料の場所については、私が譲ることにしました。はれてコンロの周りに調味料が並ぶことに。
これに関しては、おしゃれな調味料ラックを買うことで決着。ちょっと値段が高かったのは夫にはナイショです。

調味料の場所を譲る。こんなのどうでもいい話なんですよ。もともとこだわりなんて1ミリもないし、私自身料理が大好きってわけでもない。だけど、同い年夫婦の私たち、お互いガンコになっちゃう。で、ついつい自分の考えを押し付けてしまいがち。どうでもいいこだわりとか言い出したら終わり。お互い後には引けなくなっちゃうんですね。うん。

夫が気軽にお料理してくれるのって嬉しいものですね。私は片付けは比較的好きな方ですが、
お料理始めた夫は後片付けの大変さもわかったらしく、自分で使ったお皿も洗ってくれるようになりました。朝起きて台所がきれいになってるって本当に嬉しい。1日の始まりがさわやかです。

料理を始めた夫、片付けまでするなんて偉い!対する私。調味料の場所を譲ったよ!
夫の成長に比べると、私のは成長か⁉︎ま、いいや。日常って大切だね、って再確認したし。どうでもいいこだわりなんかより、生活を楽しむことが大切。なんだかんだと偉そうに話してますが、実際、今の調味料の場所の方が使いやすいです。最初からこうすればよかったのね。ははは。

目の前に現れるものを粛々と受け止める

春から始まって、終わってしまったドラマにしみじみ思う。ドラマの題名は『コントが始まる』。観てない方、ごめんなさい。このドラマ、主人公や周りの人たちの言葉がずしりと重い。そのため、後々まで心に残るセリフが多かったドラマでした。

高校の同級生の3人が『マクベス』というお笑いコンビを結成するお話。これが全く売れない。10年売れない。もう28歳。お笑いを続けるか、解散して辞めるか。そう、夢が破れるところからこのドラマはスタートするんですよ。

『マクベス』を解散し辞めることは夢をあきらめるってことで、主人公は解散することを、とても大変なことだと思い込んでいるわけです。主人公は思い立つ。そうだ、10年間ずっと応援してくれた高校時代の恩師だったら、これからも頑張れと言ってくれるんじゃないだろうか。そうすればまた頑張ってもいいのではないだろうか。そして恩師に相談する主人公。解散した方がいいのか、続けてもいいのか。ところが恩師はこう言います。「解散した方がいいと思うぞ。18から28までの10年と、これからの10年は別次元の苦しみだぞ」と。

愛があるなあ、と思いましたね。
今までのこともこれからのことも否定しない。ただ現実だけを伝えてあげる。人生の先輩としてこんなアドバイスできるかしら。いやー、私だったらなにかしらの説教とかしてしまいそう。

主人公だけでなく、仲間や周りの人たちも人生の再出発が始まる。でもね、なんだかみんな淡々と次の人生を決めていくんです。苦しい時期もあったはずの人たちなのに、淡々と次へ行く。目の前に現れたもの受け入れて、少しずつでも前へ進む。そうだよね、みんなそうやって生きていくんだ。
あ、人生を自力でバッサバッサ切り開いて生きてきた方、ごめんなさい。
でも、きっと大多数の人たちは目の前のものを粛々と受け入れてたはず。
私もそう。

『ウエダキコー』のお仕事も、たまたま目の前に現れたもので、せっかく現れてくれたんだから一生懸命にやってみよう、と思っただけ。そんなこんなで月日が過ぎていくと、なぜか好きになる。私のお気に入りの機械はカールトップミキサーです。モルタルを練ってくれる便利な機械です。黄色くて丸くてかわいい。

ドラマの中で「会社のロゴがかわいいとか、社名がかっこいいとか、そんなささいなことで選んでもそんなに間違えてない気がするんです」というセリフがありました。
うん、そうだね。きっと間違ってないよ。さらに付け加えると、長く勤めているとロゴもかわいくなるし、社名もかっこよく感じるんだと思うよ。

久しぶりに若者のドラマを観て感じるものがありましたね。
ドラマの雰囲気も最初はちょっと苦手な感じだな、と思っていたけど、続けて観てたらどんどん引き込まれて観ていた。これからは苦手なものも少しずつ挑戦していこうかな。そうだなあ、ナイショにしていましたが数字とアルファベットの羅列が苦手です。品番が覚えられなくて困っちゃう。でも、これからは努力して覚えよう。うん。できる範囲でね、淡々と粛々と。少しずつ挑戦する心意気が大切だもんね。はい、ちょっとだけ頑張りまーす。

続けられるものは好きなもの

タジマのレーザー距離計

6月19日は語呂合わせで『朗読の日』だそうです。文章を声に出して読む。なかなかしないですよね。でも私、むかーし昔はよくやっておりました。娘が2人おりまして、長女は22歳になります。22年前、私は娘に、毎日のように絵本を読んで聞かせてたんです。などというと、「立派な母親だなあ」と感心されそうですが、違います。キッパリ言います、違います。

赤ちゃんって生まれたばかりってしゃべらない。「そんなの当たり前じゃないか」と思うでしょ。当時、私は仕事もしてないし、周りに友人もいなかったのでおうちに赤ちゃんの長女と2人きりでいることが多かったんですよ。長女は泣いて寝てるだけ。おしゃべりが大好きな私にとって誰かと話ができない状況はとても辛いものでした。夫が帰ってきて「おかえり」って言ってみてから「今日初めて声出したかも」って日もたくさんあったもんです。

これは苦しい。何か声を出したい。で、思いついたのが絵本の読み聞かせです。バブバブの長女を相手に絵本を読む。やっぱり最初は自分の思い出の絵本を読んだりして。『ぐりとぐら』や『はじめてのおつかい』など何度も何度も読みました。

すると、生後10ヶ月くらいで長女の声が出始めて、1歳半くらいになってバンバン話すようになったんです。こうなったら子育てが少し楽しくなってくる。だって、コミュニケーションがとれるじゃないですか。ま、大人と話すのとは違いますけど。それでも、「これ読んで」って頼まれると嬉しくてどんなに長い本でも読んだもんです。次女が生まれてからもずっと続いて、10年以上読んでいた。私は話すことが好きだったので苦にならなかったみたい。

『子どもがかわいい』と『子育てが楽しい』は似て非なるもの。
私だってわが子はかわいいですよ、そりゃあね。だけど、楽しいか、っていうとそれは違うと思うの。日常は忙しく、自分のことは後回し、なんだかひたすら疲れてる。気づくと楽しくない。うむ。原因は『しゃべってないから』だったのね。

私の場合はおしゃべりだったので『読み聞かせ』を選んだけど、運動好きならお外でお散歩もいいし、スポーツもいいね。音楽好きならピアノを弾いても、お歌歌ってもいい。静かな環境が好きだったらずっと静かにしててもいい。子育てを楽しめる環境なんて千差万別なんだから!

イラストはタジマのレーザー距離計。『欲しい機能を厳選』という大仰な言葉をキャッチフレーズにしてる割には、見た目も普通で地味な印象。しかし、タジマっていうメーカーはひと味違うんです。精度がめちゃめちゃ高いらしい。しかもどんな持ち方しても精度変わらないらしい。簡単に言いますけど、これって大変なことですよ!

おそらくタジマって、外から見ると「すごい!」っていう精度も、この程度は当たり前じゃんって取り組んでる気がする。コツコツと真面目に取り組むことがすんごく大変な人にはつらいけど、そちらの方向に努力することはイヤではない、むしろ好きって人もたくさんいそうですね。だからこんなにシンプルにサラッとした商品にできるんだろうなあ。

周りから見て大変だと思えることでもちょっと頑張れば続けられるものってのは自分に合ってるものなのかもしれないですね。周りからは「すごいね。毎日やってるの?」と驚かれた読み聞かせ。だけど、私にとっては絵本を毎日読み聞かせることは、それほど苦労をともなうものではなかったんですよね。これが毎日サッカーだったら絶対無理でした。本当はサッカーがやりたかったとしたらゴメンね。

先日、群馬を離れて一人暮らししている長女からメールが届きました。
「大学で『ごんぎつね』について勉強した」と。メールで私に授業で習ったいろんなことを教えてくれました。『ごんぎつね』も大好きでよく読んだなあ。ただ、長女の講義の内容がちょっとマニアックすぎて、そんなに理解できないのに「へえ〜」とわかったふりをしてしまったことは、長女にはナイショです。

早起きは三文の得

ウエダキコー

朝ってすっきり起きられますか?早起きって、すっごく得した気分ですもんね。実は私、早起きが得意です。せっかちなんですよ。早く早く〜。急げ急げ〜と生き急ぐ。

娘がいます。朝が弱い、らしい。
『らしい』んですよ。おそらく、私がバシバシ起こすから、自力で頑張って歯を食いしばって起きる気がない。でもね、起きない人を起こすのって大変なんですよ。だってどういうつもりか知らないけど、寝起きの人って総じて不機嫌ですよね?起こしてやったのに不機嫌ってひどくないですか?

娘。次女の方。これが起きない。全然起きない。
娘、中学時代。ソフト部の朝練もあったし、朝が早い。
娘、高校時代。それなりに通学距離があるわけで、朝が早い。


しかも反抗期ど真ん中。いっつもイライラしてたもんです。で、できるだけ距離を取る。近寄らない。イライラしてる娘と正しいコミュニケーションなんて取れるわけないんだから!

ところが、朝は起こしてもらいたがるもんだから、たまらない。起こしたのに怒ってる。私も「もーなんなのさ」と怒りに震える。学校に出かけてくれるとホッとすると同時に怒りが込み上げる。起こしてやってるに、なんちゅー態度じゃあああああ!

怒りがおさまらない中、お掃除のために娘の部屋に行くと、娘のベッドの枕元にぬいぐるみがキレイに並んで寝てる。ずらーっとクマやらネコやらがベッドに横たわってる!おそらく、眠くて仕方ない娘自身の身代わりに、ぬいぐるみを寝かせたのではなかろうか。ちょっとその光景がかわいくて笑ってしまった。それで私はそのぬいぐるみたちに布団をかけてあげました。

それからというもの、娘は反抗期で口はきかないくせに、ベッドにぬいぐるみをズラーっと並べて出かけるようになりました。で、私がその子たちに布団をかけておく。
このやりとりを気がつくと何年もやってましたね。もちろん毎日ではないのですがプリプリ怒って出かけたくせに、なぜかぬいぐるみは並んで寝てる。こちらもイライラして送り出したけれど、ぬいぐるみを見ると和んでしまう。この繰り返しでした。

娘、19歳になりまして、さすがに意味不明のイラつきはないけれど、
たまにぬいぐるみがズラリ並んでます。いまだに私もきれいに布団をかけてあげます。ちょっと心がほっこりして、ゆとりを感じる瞬間なんですよね。このやりとりが無かったら、短気で怒りん坊の私は、きっと文句ばっかり言ってたくだらない母親になっていた気がします。娘の高度なコミュニケーション能力に助けられました。娘よ、ありがとう。

今回のイラストは充電式鉄筋結束機です。
その名の通り鉄筋を結びつける道具です。
いとも簡単に一瞬で、鉄筋同士をワイヤーで結んじゃう。
一瞬。そうね、一瞬で結論が出ないのが子育てかしら。長い時間かけてお互いによりよい着地点を見つけていくんですかね。親も子どもも性格は違うし、考えも違うし。でも、生まれ持った性質は変わらないのだろう。だって私、このせっかち気味の工具が好きですもん。なんだかんだ言っても私は何も変わってない。結局、娘が私に合わせてくれていたのかも。本当にありがとね。

溝は縦がいいのか、横がいいのか

ブログ『工具女子日記』

あの頃の私に言ってやりたい。
「日焼け止めクリームを塗りなさい」って。今さら紫外線の害について忠告されても
間に合わないってばっ‼︎あの頃の紫外線が私の肌の潤いをうばい、深いシワを刻んでゆく。うー、泣ける。

30年前。女子大生だった私。スキーなんてまったく興味なんてなかったのにスキーサークルに入ってしまった。そこからスキーにハマってしまい、頑張った。はい。でも、その頃って日焼け止めクリームなんてありました?毎年がっつりゴーグル焼けしちゃったよー。冷たい空気に顔をさらして、乾燥しまくりよ。

あの頃ね、顔だけしっかり焼けちゃって、49歳の現在、シワに悩む。悩んだって仕方ないけど、悩む。うむむ。そこで思い切ってちょっと高級な保湿クリームを塗る。だけど、これ、今さら効果なんてない気がするの。『笑いジワは幸せの証拠』なんて言われてるけど、そうかなあ。見るたびにガッカリするけどなあ。体はウェアを着ていたし、海に興味なかったので水着焼けなし。当然きれいです。お見せできないのが残念です。

そう、私、このブログのイラストを描いてます。自分で描いた自分の顔のイラストを見る。実は前から気づいてた。感じてた。わかってた。うーん、これはちょっと若すぎる気がする。実際、49歳の女性の現実ってどうなんでしょ。やっぱり、あの『線』を描かないとダメかしら。あの、2本の線。そう、あのタテ線。口元の線。

『ほうれい線』ってイラストに入れるべきでしょうか?迷ってます。迷いまくってます。他人の小さな子どもにたずねてみたい。「おばちゃん(私のこと)の似顔絵かいてみて」と。子どもたちは迷わず『ほうれい線』を入れるのか⁉︎うわー。怖くてそんなチャレンジできないよ!というわけで、現実逃避することに決定。しばらくは私の描く私の似顔絵には『ほうれい線』は描きません。「実物と違うじゃん」などの苦情は受け付けません。

溝を入れる電動工具、トリマー。木工の加工で絶対必要な作業ですね。それにしても、あっという間に簡単にきれいな溝ができるもんだな、などと感心しますね。『ほうれい線』もこのような評価になればいいのに。「おや、アナタのほうれい線はきれいですね」「いやいや、とんでもない。アナタもですわ」みたいな。そんなわけないか。 

緑を愛する男の話

ブログ『工具女子日記』

5月4日が『みどりの日』なんですね。
あれ?いつの間に?昔の『みどりの日』は昭和の日になり、『みどりの日』は、国民の祝日だった5月4日に現在はお引越しとなったのですね。

名前の通り、自然や緑を大切にしようという意味らしい。当社の社長であり、私の夫も緑を愛する男です。プランターで野菜を栽培するのが大好き。ただねえ…。好きなのは構わないけど、張り切りすぎて失敗に終わることばかりなんですよ。

プランターに栄養満点な土を入れてナスやきゅうりの苗を植えます。毎日のように水をあげるのはいいけれど、さらに栄養満点な肥料までたんまり入れるもんだからナスやきゅうりもお腹いっぱいになっちゃうらしい。で、あんまり大きくならずに終わる。いろいろ調べると『飢餓状態』ってのも必要みたい。かわいがりすぎて、結局ダメにしちゃう。野菜を育てるのは、子育てと一緒だよっ!

今年も始まりました。小さな花壇しかないウチの小さな庭。
その小さな庭の小さな花壇にナスとトマトとオクラの苗を植えました。さらに大きくなっても倒れないように支柱を立てて今日もせっせと水と肥料を与えてる。
「ねえねえ、昨日より大きくなったよね⁉︎」と親バカぶりまで発揮。

当社のお客さん、本格的に畑をやってる方が草刈り機やバリカンを買いに来るんです。で、畑の話をしてるのですが、たまに自分も育ててるって会話が聞こえてくるんです。いやいや、アナタのはナスの苗が3本とトマトとオクラが1本ずつ。これだけで対等に渡り歩こうとしてる根性がすごい!全然違うよ〜っ!って心の中でツッコミ入れてます。

「結構お金かけちゃったからなあ、そうだなあ、ナスだったら125本収穫できないと元取れないなあ」などとつぶやく夫。考える必要などありません。ムリです。元なんか取れません。そうなんです、夫は何かを始めるときにいろいろ買いそろえるのが好きなんです。
そのうち草刈り機を買いたいから、大きな畑を借りたいと言い出しそうで怖いです。緑を愛するって意味が違うものになりつつありますね。まったく。 

言葉は成熟していくもの

ブログ『工具女子日記』

みなさんは『ひとりぼっち』という言葉をどのように感じてますか?

バブル時代。クリスマスに彼氏彼女がいないと生きていけないと信じられていた時代がありましたよね。この日だけはひとりぼっちは嫌だと、急いでカップルになるという暴挙。

それから月日が過ぎ、今度は『ぼっち飯』という言葉が出てきました。春。なかなか大学になじめず、学食でひとりでご飯を食べるのが哀れだからってトイレの個室でパンやおにぎりを食べる、なんてことがニュースになったことも。

またまた月日が過ぎて、ゆとり教育が浸透してきた時代。『個性』を大切にっていう教育も浸透。子どものみならず、大人も影響を受けて『個』に価値を感じるように。あれ、『ひとり』も悪くないんじゃないかな、と思えてきた。『おひとりさま』という言葉まで生まれましたよね。

実はわたし、この『おひとりさま』という言葉が苦手です。なんというか女性だけに使われる言葉のような気がしませんか?しかもちょっと男まさりでなくてはならない、みたいな。もっと自然体、しかも軽い感じで『ひとり』を楽しみたいのに。

で、最近出てきた『ソロ活』。きたーーー!これこれ。
こんなポップな言葉を待っていました。すっごく前向きで明るくてソフトな感じ。しかもこの『ソロ活』って性別関係ないですよね?男性っていうだけで甘いものが食べにくかった方、どうぞどうぞ、ソロ活です。食べたいものを食べたい時にひとりで食べる!いいですねえ。パンケーキもフルーツサンドも美味しいですよ。

とはいえ、コロナ禍で孤独と向き合う日々。大切な人と気軽に会えなくなった日々は想像以上につらく、淋しいものですね。でも、こんな耐えがたい状況だから
『個』について考えることも多かったのも事実。
『個』を大切にするってことは自分自身を大切にすることですもんね。
自分自身を大切にできなくちゃ、周りの人を大切になんてできないもん。

『ソロ活』。みなさんは何やりたいですか?私はやっぱり旅行かなあ。ひとりのんびりホテルに泊まりたい。でも、こんな状況ではしばらく無理っぽいかなあ。
じゃあ、ソロキャンプ!なんかかっこいい。マキタの保冷温庫とマキタのコーヒーメーカー持って、さらにマキタのランタンがあれば完璧。だけど、ひとつ問題が。私、虫が苦手です。キャンプ、虫いますよね⁉︎いるよなあ、絶対いるよね。
本当はテントでのんびりするの、やってみたいんですけどね。 

心の余裕を感じる商品群

工具女子日記

流行りの『断捨離』。この言葉の美しさ、そして憧れ。無駄のない生活。シンプルな考え。今年こそ、いや、今日からでもムダをなくしたい!あんなに心に決めたのに、ムダなものを買い込み、あー、やっぱり使わなかった」と毎回落ち込む。
成長も進歩もないとガッカリします。で、気がつくとムダなものに囲まれてる!なんで⁉︎

もう、もはや断捨離なんて無理なんですよ。できる人ってそもそも断捨離力がある人です。スポーツができる、勉強ができるみたいに「断捨離ができる」っていう能力なんじゃないかな。走る練習してもオリンピックには行けないのと同じ。断捨離なんてヤワヤワな意気込みではムリなんだわ。

などと言い訳をうだうだしておりますが、逆に「これってどんな人が買うのかなあ」って、ちょっと首をかしげたくなる商品ってありますよね?
ウエダキコーではマキタの商品を扱ってるのでマキタの営業さんが定期的に商品カタログを持ってきてくれるんです。それで中を見てみると…「むむむ⁇」って商品があるんです。

工具女子日記

電動工具って今やバッテリの時代。コードで電源を取るのは古いらしい。かなりの大型機械までバッテリで動きます。で、バッテリで動かせる工具がズラ〜っとカラログに並んでる。インパクトドライバやらドリルや丸のこはわかる。でもでも、コーヒーメーカー⁇ラジオ⁇⁇なんで⁉︎

ここからは想像なんですが、キャンプや釣りの時に美味しいコーヒー飲みたい!とかそんなシチュエーションですかね。ま、わからんでもないか。ただ、ラジオ。これはなぜ?
しかも、今年新作が出ました。人気あるんですね。どんな時に使うのだろうかと今も不思議です。

でもね、本当はそれいいな、って感じます。なんだか『ゆとり』を感じる。
実用だけに走らない感じもなんだかいいですよね。このマキタの心意気みたいなものを新作のラジオに感じましたよ。しかも人気色で発売するあたり遊び心満点でいいと思います。断捨離もいいけど、一見ムダなものもいい。結局ほどほどが一番いいってことですかね。

10年は長いのか短いのか

3月11日。東日本大震災の日です。
この日の衝撃は10年経った今も忘れることができません。こんなこと言うと「震災当事者じゃないのに」とか「外部の人が何を言ってるの」などの批判もありますよね。でも、やっぱりそれぞれの災害があって、いろんな思いがあったし、今も思いはあるんです。だから、この日は私にとって今も特別な日なんです。

震災当日は娘たちの学校の行事があり、たまたま小学校に出向いていました。地震があった時は教室の時計が大きく揺れて「落ちたら大変!」と、急いで押さえました。人って焦るとこんなことしかできないんですね。たまたま私が小学校にいたので娘2人にもすぐに出会えてホッとしたのを覚えています。ただ、その後、携帯電話がつながらなくて夫と連絡が取れず、とても心配させてしまいました。

その後のニュースで流れてくる映像の残酷で恐ろしかったこと。精神が異常になりました。いろんなデマや噂に振り回されたこと。パンがなくなったと聞いてパンを買いに走ったこと。放射能の関係で給食がなくなるときいてなぜかお弁当箱を買いに行ったこと。ガソリンスタンドの長蛇の列に並んだこと。小さな子どもたちの未来が不安になったこと。震災は心を壊してしまうほどの衝撃だったのです。

そして計画停電。これがダメ押しでした。電気が使えない。シンプルに疲れました。疲れると正常な判断ができなくなる。暗い部屋の中で小学生の娘2人と私。どんどん疲れていってしまったんです。

その時、夫が買ってくれた日立のランタン。「これで明るい部屋になるね」と。その時は、なんだかのんきな人だなあ、ウチはオール電化だからお湯も沸かせないし、お風呂だって入れないし、冷蔵庫も止まっちゃうし、明るければいいってもんじゃないぞ、と思ったんです。でも、違った。明るいと気持ちが明るくなる。このランタンから何かが変わった気がします。

10年経った今、私にできることなんて大したことない。だけど、決めていることがあるんです。ひとつは被災地の商品を買うこと。それは今もずっとです。果物も野菜も魚も美味しい!もうひとつは震災に使えそうな電動工具を発信すること。意外にあるんですよ、これが。これからも震災のことは忘れない。だからずっと便利な工具を紹介していくつもりです。

渋沢栄一から学ぶ

7060

始まりましたね。大河ドラマ。
『青天を衝け』。渋沢栄一ですよ。初回から心奪われる展開!しかもほぼ群馬弁!お馴染みの言葉すぎて違和感ゼロ。渋沢栄一ってだけでも楽しみなのにまさかの方言でも楽しませてくれるなんて!

そう、夫と商売をやるなんて考えていませんでした。自分にそんな人生がやってくるとは…。手探りながらも商売に関わってきましたが、『商売とはなんぞや』という根本的な考えで悩む。ふむ。仕事って迷うことってたくさんあるじゃないですか。でも筋が通っていればブレることはないと思うんですよ。軌道修正もしやすいし。でも、答えは見つからず。なんとなくモヤモヤしていたんですよね。

そんな時、渋沢栄一の本に出会いました。あの有名な『論語と算盤』です。原文は難しいので、私は現代語訳です。
渋沢栄一は語る。
「社会で生きていくには常識が必要だ。
智・情・意がバランスよく保たれなければならない」
ほう。うなってしまいました。はい。この内容が一番好きです。かなり序盤ですけど。

『智』は知恵、『情』は情愛、『意』は意思のこと。知恵と意思を持った商売人はたくさんいますよね。お金儲けするために知恵をしぼるのはよくある。渋沢栄一は語る。それだけではダメだ、と。「智・情・意、全てがそろった人が完き人になる」と。うむ。そこに情愛が入るって考えがいい!優しさが無ければ完全体ではない、という発想。ウエダキコーもこうありたい!

これからもお客さんの困りごとに寄り添いながら頑張りたいと思います。今回は新商品のハイコーキのクリーナーを紹介する予定でした。あはは。すいません。イラストに載せておきますね。丁寧に愛情たっぷりにイラスト描きます!