4月になりました。新年度がやってきました!新年度って独特な感情が湧きますよね。学年変わるって大きな節目ですもの。同じ節目でいうと元旦もありますけど、新年度とはちょいと違うんですよ。『一年の計は元旦にあり』なんて言いますし、何か目標を立てなくちゃ、なんて思いつつ、でも元旦のそれは義務的な感じ。ま、新年だからやる気見せちゃう?的な軽いノリと言いますか。今年こそは毎日早起きするぞー、みたいな。でも、新年度ってなんというか本気で取り組まなくては!みたいな感覚があるんですよね。春という季節の変わり目は、成長したいと願うものなのか。
受験生もピリッとしますよね。だけど不思議。毎年受験生に贈られるスローガンあるある『夏を制するものは受験を制す』。これ春はないですよねー。きっと春は自ら勝手にやる気出せるからなんでしょうね。新年度に己の背筋をピッと伸ばして、アイドリングをかける。で、夏に向けて気持ちを緩めず頑張る、っていうことなのかしら。だから春は勝手に気持ちを上げやすい季節とも言えますね。
なんて言いながらも、私はダラけていた青春時代を送っておりました。学生の頃は新年度にもなれば一丁前にいろいろ頑張ろう!と思っていたんです。でも、ダメ。やりたいことも目標もないからモチベーションが上がらないんですよ。だけど、このままではダメだ、ってことくらい子どもでもわかるので、焦ることばかりで何者にもなれず。若い頃って他人がキラキラして見えて、努力している人を憧れの目で見てました。で、自分を見るとあー最悪だあ、なんて自己嫌悪。若いって辛いの。
私は団塊ジュニアと呼ばれる世代で、人口もたくさんいて、受験もそれはそれはすごい人数で。就職の時は景気が落ち込みまくった時代で、就職氷河期なんて言われてそれはそれは冷遇されました。今では考えられないようなセクハラやパワハラは当たり前で、そういうのを軽く流せる処世術を身につけるのが女の子の必須能力だったんです。いやあ、なかなかの時代でしたねえ。
そんな時代でも私、なんとなく自然に流されながら生きてきちゃったんですよ。就職活動が上手くいかなくても、まあ自分の努力が足りてないしなあ、と受け入れてきたし、それでも路頭に迷うことは運良く無かったし。夫とはもちろん好きで結婚しましたけど、サラリーマンだった夫が自営業者になるなんて想像してませんでしたし。でも、こういうこともあるのかな、って軽く受け入れちゃったので、今がある。目の前に現れたものを試練と捉える人もいそうですけど、私は「あらあ」って思ってこんなもんかな、なんて受け入れちゃう。

工具の話をしましょう。建築関係者だったら絶対必須のインパクトドライバ。昨年度はたくさんの新色が出たんです。まずはハイコーキ。ハイコーキユーザーさんおなじみの36VでWH36DDです。フォレストグリーン、スパイダーイエロー、スコーピオンレッドの3色。どれもひとクセありそうな色の名前なのも面白い。対して、最近発売された特別限定色はグッと落ち着いた新色。フロスティホワイトとアイスグレー。ナチュラル感もあり、余裕のある大人って感じです。
マキタだって負けてませんよ。定番の18VからTD173Dの限定色です。オーセンティックレッドとオーセンティックブラウン。オーセンティックって何だろうと調べてみると正統派みたいなファッションのものに使う言葉らしいです。落ち着いた紳士色って雰囲気かしら。大人の職人さんがこんな渋い色味の工具を使ってるのってかっこいいですよね。若者と差をつけるが如き品のある感じもいい。新年度、工具を新調するのもいいですよね。大人の皆さん、チャンスです。
50才越えてくると思うんですよ。「あらあら」って受け入れちゃうのって便利だな、と。人生うまくいかないことも多いですよね。いちいち「こんなはずじゃない」なんて思っても意味なんてない気がします。それでも生きていれば乗り越えなけれなならない試練もあるし、どちらかを選ばなければならない時もある。でも、目の前に現れたものにの適度に対応していくんだ、っていうスタンスで生きていくと、後悔もあんまりないし、なんなら結構幸せだな、って思えるんですよね。人目を気にしないから、幸せのハードルが低め。
大学時代の友人がおりまして。彼女は若い時にたくさんの苦労をしてきたのですが、とっても明るくて綺麗なんですよ。今では立派な社長さんで、当社から工具や機械を買ってくれたりと、私のことを気にかけてくれる大切な友人なんです。彼女はいつも言う。「目の前に現れたものを、一生懸命こなしてきただけ」と。流されてきたらここにたどり着いたと。本当はたくさん努力もしたし、泣いたり悩んだりの日々だったはずなのに、とても軽やかで爽やかな生き方なんですよ。私に向かって「あなたもそんな人生だったでしょ?」って話してたけど、とんでもない!生き様のレベルが違います。でも、傾向としては似てるところあるかな。
当社の社長兼わたくしの夫は、私と違って真面目なタイプ。そしてリストを作ったり、目標を立てるのも大好き。いつだか『challenge』って夫の目標が書いてあってちょっぴりクスッと笑ってしまったけれど、今年度はどうかしら?あれ?今年度は特に何もなし。どうやら先月の売り上げが思うようにならなかったので落ち込んでるみたいです。長い年月、そういうこともあるだろう、なんて思うけど、真面目な夫には受け入れ難いのか。こんな性格でいてくれるから、今まで商売ができたのだろう、とありがたいと思う反面、それだと疲れちゃうよねえ、と心配。でも、私たちももう若くはないのだから、軽い感じで生きましょうよ。今年度も『challenge』でいいですよね?なんならカタカナで『チャレンジ』にしましょう。私?私は素敵な友人のように軽やかに爽やかに年を重ねていくことが今年度の目標です。けっこうハードル高いかなぁ。